クリニック通信

2022年11月3日ヒーロー、今度は東へ

こんにちは。穏やかな晴れた日が続きますね。絶好のビオラ植え替え日和ですが、その時間がありません。日日草、サンパチェンス、もう少し頑張っておくれ。

コロナは7波のピークよりは減ったものの、毎日のように数名の陽性者が出ています。少し増えてきたかな、、。更に季節性感染症の大流行が続き、インフルエンザワクチンも始まり、7波以降も外来逼迫状況が延々と続いています。流石に私もスタッフも疲れました。ふ~。

そんな中、私のヒーローである両親もひっそり歳を取り続けています。2018年2月ブログ「ヒーロー、西へ」で和歌山に連れて行ってから、コロナ問題もあり4年半も旅行に行っていません。父は90歳、母は88歳、この先いつ何が起こってもおかしくない年齢です。定期休診日の水曜と祝日木曜の2連休に犬吠埼の一泊旅行に連れて行きました。

電車旅行は全開で懲りました。今回は車です。100kmちょっとの道のり、疲れていてもこの程度なら大丈夫そう。久しぶりの外の景色にジジババも嬉しそうです(でもすぐ寝た)。

父は90という年齢に関わらず、私よりも歩いています。ただ、おかみさんに言わせると体型も姿勢も、歩き姿さえ私にそっくりだそうです。えっ?私もこんなよぼよぼ?耳が遠くなったのでテレビをつけると大音量にするし、都合の悪いことはあまり聞こえないようです。私と違って話好きなので、好きなことを喋りまくっています。

母は足元がおぼつかなくなり、杖か車いすが常に必要になりました。忘れることも分からくなることも増えました。「あの頃にあの場所であの人と食べた、あの食事が美味しかったよねえ」。固有名詞の殆どなくなった会話は暗号のようで前後の文脈から推理して話を合わせますが、時に話題は時空を飛びます。

移動に要する時間は10倍になりました。夕食に行こうとするとあれがない、これがない、それ忘れた。そしてゆ~っくり。お店の人に「ごめんなさい、もうちょっと待って」を言いっぱなしでした。

翌日、2両編成の小っちゃな小っちゃなローカル電車に乗りました。ほんの僅かな段差に躓いて母が転びました。幸い大したケガはありませんでしたが、介助していた私の油断です。いつの間にか出来ないことがこんなに増えたんだ。帰り道、母はちょっと無口。出来ていたことが出来なくなることを自覚するのはさぞ辛いことでしょう。

普段は面倒くさくて鬱陶しくて、1~2週に1度、それもほんの少しの時間しか会っていませんでした。長い時間を一緒に過ごすと改めて老いの進みに気付かされます。いつか、そう遠くない日に、間違いなく「もしも」はやって来ます。休むことの出来ない外来診療の中、その時私は一緒に居てあげられるんだろうか?いつでも無条件で味方でいてくれる私のヒーロー達、もうしばらくの間、あなたたちの笑顔を見せてくださいね。

    

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