クリニック通信

2019年9月23日さびしんぼう病の健兎

こんばんは。日差しが落ちるのが早くなりましたね。庭の朝顔も咲く花の数が少なくなりました。健兎は相変わらずダランダランしています。

「ウサギは寂しくなると死んでしまう」と言われていますが、これは迷信です。むしろ縄張り意識が強く、他のウサギと一緒にすると喧嘩を始めてしまうので、小さい頃から一緒に居ない限りは1羽で飼った方が良いとされています。迷信の元は、神経質で大きな環境の変化に耐えられないこと、外敵に悟られないように弱った姿を見せないこと。元気そうだなあと思ってちょっと目を離していると、気付かないうちに死んでしまうことが由来だそうです。

健兎は徹底的に内弁慶です。自分の部屋の中では横暴な癖に、獣医さんの前ではしょんぼりしています。今回の夏休みの旅行は5泊、ひとりでお留守番はさせられません。ペットホテルも、部屋の外に出すだけでまん丸な目を更に大きく見開いてドキドキしている姿を見る限り無理そうです。連れて行くなど以ての外。おかみさんの友達にお願いして、1日2回ご飯とトイレ掃除に家に来てもらうことにしました。無用心ですが、環境に変化がないようにわざと雨戸は閉めず、部屋の灯りもいつもと同じ時間まで点くようにタイマーをセットしました。当然エアコンはつけっぱなしです。過保護です。親バカです。ウサバカです。食後の機嫌の良い時しか撫でさせてくれないし、しつこいと「うぜーんだよっ!」と噛もうとします。日頃の横柄な態度を見る限り、健兎のちっちゃな頭では飼い主は餌やり当番くらいにしか思っていないはずです。心を残しつつ旅立ちました。

3日後に友達から連絡がありました。「健兎君がご飯食べない」。友達に獣医さんに毎日連れて行ってもらい、点滴までしてもらいましたが良くなりません。ウサギは常にワラを食べて腸を動かし続けないと死んでしまいます。心配で仕方がありません。で、帰って3日で復活しました。

環境は変わっていないはず。飼い主が居なかったことを除けば。犬や猫の方が頭が良いので飼い主を恋しがりそうですが、獣医さんが言うには小動物もきちんと分かるそうです。そうかぁ、あんなに普段はぶっきらぼうなのに寂しかったのかぁ、、。「けんと~」名前を呼びながら頭を撫でると、健兎はちょっとうっとりしたように目を細めながら、無防備に寝っ転がったままじっと撫でられています。至福の時。あれ、でも、、健兎は4歳、人間でいうと40歳半ば。で、性別は男。この光景はおっさんずラブではないですか⁉。いいんです。価値観は多様です。LGBTは当然です。LGBTK(kは健兎)もいいんです‼

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