クリニック通信

2019年4月3日お引越しをされた方へ(新天地でクリニックを探すには)

こんばんは。今日はせっかく晴れたのに、花見をするには強くて冷たい西風でしたね。庭では外構工事のユンボが木の根っこをほじくっています。ウッドデッキが朽ち果ててしまったので、作り直す機に、刈る余裕もなくて無法状態の芝生と落ち葉拾いが間に合わなくなってしまったヤマボウシなどを撤去したのです。あまり深く考える間もなく業者にお願いしてしまったことなのですが、15年付き合って来た草や木や虫たち、季節を教えてくれたものたちを失ってしまったことに気づいて、とても申し訳なく、寂しい気持ちになりました。変わると言うことは、新しいものへの期待以上に寂しさと不安が生じるものです。

新年度を迎え、多くの方がお引越しをされました。かかりつけにして下さっていた何人かの方から、受診時にお引越しのお知らせを頂きました。海外に行かれる方もいました。忙しくてきちんとお別れを言うことが出来なかった方もいます。ごめんなさい。長い間来て下さった方とのお別れはやはり寂しいものです。そして、新天地に向かわれた方は、不安も大きいかと思います。お子さんの病気の時はどうしようかとか。慢性疾患や複雑な疾患の方は特に。

大病院や専門病院が必ずしも良いとは限りません。遠すぎると、混みすぎると、通い続けるのが大変になります。まずは一番近くの小児科クリニックを探してみてください。○○小児科/キッズ/こどもクリニック。小児科医は基本的に何でも屋さんです。ガイドラインの出来ている喘息やアレルギーの管理はどの先生も対応できます。また、小児科医は病診連携を重んじているので、仮にその疾患が専門でなかったとしても、何処の病院が専門性を持っているかを知っています。そのネットワークを利用して適切な病院を紹介してもらいましょう。喘息など、夜間に急に悪化する可能性のある疾患の場合は、夜間休日に小児に対応の出来る救急病院を教えてもらっておくと安心です。受診しても、初診の時に限って忙しくて、充分に対応できないこともあります。たまたまその日は混んでいて、待ち時間が長くなってしまうこともあります。その第一印象だけで行くのをやめてしまうと、せっかくの良い出会いの機会を失ってしまうかもしれません。一度にたくさん相談をすると、時間に余裕のない時は受けきれなくなってしまいます。何度も受診して一つずつ相談して、本当にかかりつけにして良いかを判断しましょう。大きさや新しさ、利便性や口コミより、この先生の説明なら安心できるか、相談しやすいかで決めることをお勧めします。海外に行かれた方は、近くに日本人のコミュニティがあるはずです。そこを訪れて良い病院を教えてもらったり、付き添ってもらうのが良いかと思います。

安心して。大丈夫。昨年よりもお子さんは遥かに丈夫になっています。年齢を重ねる度に風邪をひきにくくなり、食物アレルギーも喘息も軽くなっていきますよ。お子さんは親御さんが思っているよりも強いものです。咳も下痢も熱も、殆どはすぐにお薬を飲まなくても安静と水分補給だけで自分の免疫の力で自然に治っていくものです。ゆっくりと新しい土地に慣れて、信頼できる病院を探して行きましょうね。私もこのクリニック通信を通して出来るだけ役に立つ情報をお伝えするように心がけます。

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