クリニック通信

2018年1月3日コウノドリが教えてくれたこと

明けましておめでとうございます。晴れているのに風が強いお正月ですね。ベランダ大好きの健兎も冷たい風に外に出ようとせず、レンジで温めたお餅のように平べったくなって日向ぼっこしています。

昨年末はインフルエンザBの早期流行で外来は大忙し。29日に筑波メディカルセンター病院の小児科救急外来をしてから年賀状を書き始め、終わった頃には紅白が始まっていました。書いた文字は悪筆を超えて最早草書体。新年早々失礼この上ない年賀状です。院長室は今年も遺跡として手つかずのまま放置されました。元旦は近所のお寺にお参り。今年も願い事は「仲良く楽しく穏やかに、心も身体も健やかに、一人でも多くの困っている子供たちを診ることが出来ますように」。そして、昼間からお酒を飲みながら、撮りためていた昨年放映のテレビドラマ「コウノドリ」を観ていました。

医療系のドラマは医療をツールにしたエンターテイメントやサスペンス、そして、医療そのものに真摯に向き合ったドラマに分かれます。前者はちょっと苦手です。観ている最中に「え~っ、そんなことないよ」とか、ついつい突っ込んでしまい、おかみさんに叱られるからです。後者はリアルですが、ドラマである以上色々な事が次々と起こるし、矛盾する点がない訳でもありません。医療の世界はもっと地味で大雑把です。ドラマのお医者さんは真直ぐで勇気があって雄弁ですが、本当のお医者さんはそんなに清廉潔白でも格好良くもありません。出来るなら早く帰りたいし、面倒な問題を抱えこまないで自分のことをしたいし、愚痴りたいし、眠いし、、。救急病院時代は重症救急の搬送連絡が来る度にスタッフや患者さんの前では平気なふりをしながら、診療科長のくせに内心はこっそりびびってました。とにかく時間に追われまくって、じっくり考える余裕も、屋上で黄昏れる暇も、みんなでご飯を食べる暇もありません。しかし、スタッフやキャストの皆さんが医療の問題を真面目に考え、真剣に取り組んでいるドラマには心を動かされます。お正月の「コウノドリ」は目をウルウルさせながら観てました。そう言えば、救急病院を辞めて開業を決意した日には「コードブルー」観て大泣きしたっけ。ドラマはそのまま「現実」ではないものの、「理想」を伝えてくれます。ドラマの医師の姿勢は、私たちが時間に追われてつい見失ってしまいそうになるものです。綾野剛にも山ピーにもなれませんが(眼鏡かけて眼が小さくて少々垂れているから星野源にはなれる?→批難轟々!)、彼らの伝えようとしたメッセージを少しでも診療に反映させられたらと思いつつ、明日から診療開始です。頑張ろう。まずは早起きから、、

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