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2022年3月2日5~11歳のコロナワクチン接種を3月7日から開始します

こんにちは。ついに春が来ました。穏やかで暖かい日でしたね。

当院では12歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種を行っていますが、3月7日月曜から5~11歳のワクチン接種も開始します。

16時50分~17時10分(5人)、17時10分~17時30分(5人) 1日10人です。ワクチンはファイザー社製で接種量も少ないこども専用のワクチンです。1バイアルで10人分なので無駄には出来ません。最初は接種状況を見ながら月曜と金曜のみ接種を行い、接種希望者が増えてくるようなら接種日を増やす予定です。

つくば市内にお住まいの方は市のコロナワクチン予約システム (sciseed.jp)

からご予約ください。つくば市以外の方でご希望の方は当院に直接お電話ください。

ワクチンの最優先は重度の基礎疾患をお持ちのお子さんです。対象疾患は一番下に示しています。

こどもで新型コロナに感染して重症化した方は今までほとんどいませんでした。皆さん発熱しても3日以内に解熱して元気になっています。インフルエンザより軽い印象です。将来こどもに対しても危険な変移株が絶対発生しないとは言い切れませんが、少なくとも今の株では危険はありません。ワクチン接種の効果は90%以上の免疫が獲得されます。新型コロナワクチンは麻疹や日本脳炎など他のワクチンに比べて発熱や腕の痛みが出やすい傾向にありますが、1-2日で治まります。数万人に1人の割合で心筋炎の報告がありますが、それで命を落とした方は国内にいません。それ以外に重篤な副反応の報告はほとんどありません。ただ、新しいワクチンなので、長期的な副作用についてのデータはありません。

一方、今のオミクロン株はこどもへの感染性が高くなりました。外来を受診するこどもの感染者は急増し、当院だけでこの数週間で200人を超える発症者がありました。陽性率は今も50%を超えています、お子さん同士で感染し、家族の方に感染を広めています。その家族の方には重症化する病気をお持ちの方もいます。

また、感染予防のために社会機能はマヒし、休校休園が続き、行動を極端に制限された子どもたちの心は蝕まれています。貴重な経験を得るはずの学校生活の大半を失ってしまった子どもたちも少なくありません。コロナは全ての人の心に感染してしまいました。不安を少しでも除き、今までの生活を取り戻すために、5歳未満のお子さんを含めた周りの人々を守るためにこのワクチンを接種する意味があるのだと思います。

ヒブや肺炎球菌などと違って、もともと軽く済むのに新しいワクチンを接種すべきか?正直私も含め、小児科医にも迷いがあります。絶対受けましょうとは今回だけは言えません。医学的なメリット、社会的なメリット、何処に価値観を見出すかでそれぞれのご家庭で決めるしかないと思います。家族でよく話し合って、大きい子ならその子の意見も尊重して接種するかを決めてください。ただ、周りが受けるから受けなくちゃとか、何であの子は打たないの、接種しない子はうつるから来ないでとか、そのような歪んだ考え方だけは絶対にするべきではないと思います。

5~11歳小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)

 

 

【重症基礎疾患】
1. 慢性呼吸器疾患
 慢性呼吸器疾患
 気管支喘息(コントロール不良の難治性気管支喘息:喘息発作で、半年以内に、入院歴または
複数回の救急外来受診歴があるなど)
2. 慢性心疾患
 先天性心疾患
症状がある、または治療ないし運動制限を受けている
不整脈、肺高血圧がある、または治療ないし運動制限を受けている
半年以内に心臓手術を予定している、または過去 3 か月以内に心臓手術を受けた
複雑型先天性心疾患(心内修復術前)ないしフォンタン手術後
染色体異常、先天異常症候群、全身合併症がある
 後天性心疾患、心筋疾患、不整脈、肺高血圧、冠動脈疾患
有症状、または治療中
心臓・肺移植を予定している、または移植後
ステロイド薬や免疫抑制薬の使用など免疫低下がある
3. 慢性腎疾患
 慢性腎疾患、末期腎不全
血液透析、腹膜透析を受けている
 腎移植
免疫抑制療法を受けている
4. 神経疾患・神経筋疾患
 脳性麻痺
 難治性てんかん・神経疾患
 染色体異常症
 重症心身障害児・者
 神経発達症
マスクの着用が困難である場合
5. 血液疾患
 急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、ランゲルハンス
細胞性組織球症、血球貪食症候群、慢性骨髄性白血病
 再生不良性貧血、先天性好中球減少症などの骨髄形成不全
 造血幹細胞移植後半年以降
 原発性免疫不全
 溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病
免疫抑制療法を受けている
6. 糖尿病・代謝性疾患
 アミノ酸・尿素サイクル異常症、有機酸代謝異常症、脂肪酸代謝異常症、糖質代謝異常症、ラ
イソゾーム病、ミトコンドリア異常症
7. 悪性腫瘍
 小児固形腫瘍
8. 関節リウマチ・膠原病
 リウマチ性疾患、自己免疫疾患、自己炎症性疾患、血管炎症候群
9. 内分泌疾患
 副腎機能不全、下垂体機能不全など
 甲状腺機能亢進症
10. 消化器疾患・肝疾患等
 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
 胆道閉鎖症(葛西術後)
 肝移植、小腸移植後
 自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管
 肝硬変、肝不全
 短腸症
11. 先天性免疫不全症候群、HIV 感染症、その他の疾患や治療に伴う免疫抑制状態
12. その他の小児領域の疾患等
 高度肥満
 早産児
 医療的ケア児
 施設入所や長期入院の児
 摂食障害
体重減少が著しい場合(極端にやせが進行した場合)
13. 海外での長期滞在を予定する

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